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フランジャー・エフェクト

2022年03月06日(日) 20:03:49
同じものが録音された2台のテープレコーダーを同時に再生し、片方のテープレコーダーの回転部分を手で触ったりすることで回転ムラを生じさせて、ジョワ~~~っと音がうねるような効果をもたらすフランジャー・エフェクト。クイーンの定番のエフェクトとして様々なアルバムで使用されています。最近ディスカバー・クイーンで扱っている後期のアルバムでも、A Kind Of Magic、The Miracle、Innuendo等でアルバム1枚につき一か所ずつこのフランジャー・エフェクトが使われています(どの部分で使われているか探してみてくださいね)

この手法、テープレコーダーを2台用意しなければならないのでとても大がかりで大変です。そこで70年代後半にはこのフランジャー・エフェクトを再現すべく、コンパクト・タイプやラックマウント・タイプのエフェクターとしてのフランジャーが登場しました。これは音を通すだけでフランジャーの効果が手軽に得られるもので、ギタリストやキーボーディストの定番エフェクターとなっていきました。

ただ音楽において「苦労は報われる」もので、2台のテープレコーダーによるフランジャーには通常のエフェクターでは決して出せないスリリングでダイナミックな味わいがあることは確かでしょう。

テープか通常エフェクターか、その聴き分け方は…

音が周期的にうねっていたら通常のエフェクター。不規則に揺らぐようにうねっていたらテープレコーダー。たいたいこんな感じです。

ちなみにトップ写真は私が日常的に使っているフランジャーの操作画面。シンセサイザーやDAWに実装されているものを使うことが多いです。